水無月(みなづき)もあと数日です。
水無月は6月の別名ですね。
雨(水)が一番ある月なのに何故、水が無い月と言うのかと子供の頃は疑問に思っていました。
神無月(10月)と同じように、「無」という字は「の」を意味する格助詞「な」なのだそうです。
水無月は、「水の月」。神無月は「神の月」だということらしいです。
さて、水無月で思い出すのは、ある年の水無月の日、突然箱根神社に呼ばれたときのことです。
呼ばれたというのは、心身をゆっくり緑と温泉で癒そうと出かけた時、予定が全くなかったのに、「絶対、箱根神社に行きた~い!!」という友人の一声から箱根神社へ行く事になったからなのです。
ただ癒されることが目的の箱根でしたが、誰かがそれを言い出すというのは偶然ではないので、早速向かいました。
その日は平日でしたので車の量も少なく、駐車場にも簡単に停めることができました。
そういえば、と前回お詣りした時の事を思い出しました。
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駐車場の案内係の男性が、駐車する為に順番待ちをしている私達に向かって「ここに駐車されますか?」と問いかけてきました。
私達は顔を見合わせ係の男性に「はい、お願いします。」と答えながら
「え?何故?駐車する車しか並んでいないのに・・。」と不思議に思いました。
もちろん駐車場は上にもあるけれど『ここに駐車されますか??』とはね、さてさて何か意味がある!!と、楽しみです。
手水舎で手を清め、(衛生の為に口はすすぐ真似のみです)鳥居をくぐり階段を登ります。
境内では参拝の順番を待ち、手を合わせ、名前、住所を言い集中すると、本殿の中から聞こえてきました。
「おう、これは、これは伊都子殿。よう参られました。最近は、海外からの訪問者が増えとても賑やかでございます。ここは静かに、己の心と対話する処でございますのに、こうも賑やかでは我々もどうしたらよいものかと・・。」
とため息が聞こえてきていました。
「えーと・・」と周りを見渡すと、本当に色々な国の方達のグループが見えます。
ほんの数分前まではすごい人数の参拝客だったようです。
彼らは歴史建物に興味を示し、頭をそろえた九頭竜の竜神水の前でも写真を撮りながら楽しそうです。
引き続き私の耳に聞こえてきたのは
「この賑やかな処から、あなた方は一刻も早く離れ、静かな所に行かれることです。ほれ!!早く行かれなさい!」
つづく