
<<地縛霊・浮遊霊>>
ある日、運転をしていると、突然話しかけられた。
「こら、何者だ!!ここを通るのに黙って通るとは、無礼千万」
「ん?」
頭の中でだれかが声を荒げている。もう一度聞こうと集中。
「名を名乗れと申しておるのだ。無礼者。どこの何者だ?」
「これは失礼致しました。白河伊都子と申します。住まいは〇〇。両親の名は〇〇。どうぞこの道を通らせて頂きます」
「ん? 今、白河伊都子と名乗られたか?」
「はい。ご挨拶が遅れました。いつもこの土地の前を通らせて頂いています。」
「ああっ!!どうぞどうぞ。これはこれはご無礼を申し上げました。あなた様の事は、我々の世界では良~く存じ上げております。どうぞお通りください」
「それでは、通らせていただきます」
その間、わずか1秒ほど。通り過ぎる際、彼らの雑談までも聞こえる・・。
「おい、聞いたか??あの方は確か、我々の世界でも有名な白河殿だ。以後、気を付けねば」とボソボソ話。
これらのやり取りがあったのは、忘れもしないまだ寒さが厳しい2月。
声の主たちは、梅が沢山植えられている畑に住む「霊達」。
一般的には「地縛霊」と呼ばれています。
つづく