
ある時、相談者の方から
「そうそう、実は庭の梅の木を切りたいのですが・・。」と聞かれました。
白河「梅の木を、ですか?」
相談者「はい、梅の木の枝が伸びて、ベランダめがけてツルの様に絡まって来ます。そのうちにお隣の垣根にも伸びて迷惑がかかるのではないかと思うのですが、夫は『木はやたらに切ってはいけないんだからダメだ』と切る事を嫌がっています。このまま放っておくと大変な事になると思うのですが、どうしたら良いのでしょうか?」
相談者の方も、途方にくれています。
【桜切る馬鹿 梅切らぬ馬鹿】
という二つの樹木の剪定法について植木屋さんに聞いたことがあります。
「桜」は幹や枝を切るとその部分が腐りやすいので切った後の管理を大切に。
「梅」は余計な枝を切らないと翌年花が咲かなくなる、という教えだそうです。
良い花と実を付けてもらう為に、梅の木は剪定をしましょう。
また、「梅の木を切る時には何か気を付けた方がよいでしょうか?」という質問もありました。
枝を切ることによって木の管理と成長が促されることを、伐採する前にその木に伝えれば大丈夫です。
樹齢10~30年も経っている木は、植木屋さんにお願いすることになります。
大きな木は伐採する時に、倒れる方向なども考えて切りますので、お酒などを木の周りや工具にすこしずつ振りかけて、ご挨拶をして切ります。
植木屋さん達は、木と話をしながら切っておられると思います。
さて、私の家の垣根や樹木たちは、結構なおしゃべりさんです。
植木屋さんに剪定を頼んだ際、彼ら達はまず庭に立ち、ずっと植物たちを眺めます。
その時間3~40分。
そしてやっと私を見て「どのくらいの高さに揃えましょうか?庭の大きな木についても、どの様にしたら良いか指示して下さい。直ぐに作業に取り掛かりますから。」
この時はこちらの希望を伝え、私は用事を済ませる為に外出しました。
夕方、自宅に戻ると丁度、植木屋さん達が切った枝や葉っぱなどを集めて片付けてくださるところでした。
まず、玄関の前の立ち木を眺めます。
その時、木たちがザワザワと話しているのが聞こえます。
つづく