愛するペットが教えてくれたこと(1)

ペットとの別れ。
一緒に暮らした可愛いペットたちとの別れはとてもつらいものです。

「我が家の犬のことなのですが、猫のことなのですが・・・こんなことお聞きしてもよいでしょうか?」と泣きながら聞かれることがよくあります。

『もちろんです。家族ですものね。』

「ああ良かった。実は・・。」と胸のうちを話される飼い主の方たちは、その子が自分の家に来てくれた経緯から、今日までの家族にとってどんな存在だったのかを話してくださいます。
可愛いかった彼らの仕草を思い出しては悲しみにくれる方たちはとても多いのです。
(ペットを飼ったことが無い方には少し理解できない事のようですが・・・。)

「今日オフィスに伺う予定でとても楽しみにしていましたが、昨日3歳の猫ちゃんが・・(泣き)
用事を終わらせてからと思ったのですが、途中で泣きだしそうで。今日はこの子のことも含め電話でいろいろお聞きしたいです。」

「実は数か月前から少しずつ食欲が無くなり2、3日前から入院をしていました。
獣医さんからは先天性の病で『治らない』と言われ、何回も何回もなかなか同意しない私に、『この子が苦しむだけなのですよ。早く決心して楽にしてあげなさい!!』と。

私は最後の最後まで自宅で家族で看取ってやりたかったのです。
「それならせめて腕の中で眠らせてあげたいのですが・・・。」

『いいえ、ダメです。冷たくなっていく感触がまた一層あなたの脳裏に焼き付いて悲しみがあなたを襲うでしょうから絶対にダメです。』私達のことを思ってでしょうが厳しい口調で言われ、猫ちゃんは私達家族から遠く離れたベットで息を引き取りました。

「猫ちゃんは、私たちのことを憎んでいませんか?
最後は見捨てられたと怒っていませんか?私はたんとお礼を言いたかったのに・・・我が家に来てくれてありがとう。みんな猫ちゃんのおかげで幸せだったよ!!って。(泣き)」

つづく

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