息子さんからのメッセージ(1)

九州にお住まいのSさんのお話です。

Sさんには目の中に入れても痛くない子供さんが3人。

その中でもひときわ才能豊かな息子さんがいました。

幼い頃より、その優秀ぶりと端正な顔立ちは誰の目にも留まり、地元でも有名でした。

その息子さんが、ある日の前日より体調をくずし、家で静養していました。

お母さんのSさんは、熱が下がったのを確認すると、その日の予定のスケジュールをこなす為に外出していました。

途中で様子確認の連絡を入れたら、「熱さましの薬を飲んでひと眠りしてくる」と言って休んだそうです。

さて、家族の好きな物でも買って帰ろうと、目的のお店へ向かおうとした時に夫から電話が入りました。

「おい、大変だ。ヒロノリが、ヒロが息をしていない気がする。救急車を今呼んだところだ。」

「え?はい?あなた何を言っているの?ヒロノリが?息がどうしたって??」

夕方になって、「そろそろ起きてもいいのになぁ」と息子さんの様子を見に行った夫からの慌てた電話でした。

Sさんは、そこから先のことはあまり覚えていないそうです。

病院に向かい慌ただしく時が過ぎ、我に返ったのは「息子さんを「司法解剖」します。」という説明を受け入れなければならない時でした。

それから先も、何が起きたのか、何故こんなことがあの子の身に・・今からでも代われるものなら代わりたい・・・。

司法解剖の結果、死亡原因は「原因不明の自然死」でした。

お母さんのSさんは、

「原因が不明だなんて、あの子に何があったのでしょうか?あの子は私達に何かを言いたいのでは?あの子に聞いてください。苦しんでいないか、私達にして欲しいことがあるのでは??」

と聞いていらっしゃいました。

つづく

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