亡きご主人様と日本庭園(1)

8月。

それぞれの地域によってお盆の日にちは違うようですが「お盆休み」という言葉もあり、亡きご先祖様や旅だった人々をいつもより沢山思ったり感じたりしますね。

ご相談のついでに、亡くなった人が今どうしているのかと聞かれる方がとても多いです。
亡くなった祖父母は?母は?父は?兄は?姉は?子どもは?ペットは?などなど。

驚くことに亡くなった方達は、誰かが自分のことを思ったり話題にしたりするだけで傍にきてくれます。
そして私たちの質問に答えたり、今の状況を話してくれたりします。

亡くなった方達は他界後も性格はそのままです。風貌やお顔は自分が一番お気に入りだった恰好で現れます。人は他界後もやっぱり若く素敵と思われたいようです。

その証拠に、身体の特徴なりを相談者に伝えると「ああ、それは少し若い頃の父の(或いは母の)姿ですね。」と言われることが多くあります。


お顔の特徴や体格は・・・がっちり、或いは細め、小太り、背が低い、
かなりガリガリ、足が長い、胸が大きい、右側に力が入っていた、
タバコを吸っていた、ビールが大好き、着物は質の良い物だとか、
お気に入りの時計のデザインとか、車が好きだった、モテモテだった、などなど。

本人自身がカッコいいとか、若かったとか説明してきます。

それでも相談者自身は、親の若い頃の事とかモテた話など、家族が覚えていないと知らなかったりするので、亡くなる前の自分の特徴や癖、思い出を伝えてきます。

ある日50代の女性が相談にみえました。

「我が家には立派な日本庭園があります。1年前に他界しました夫が丹精こめたものですのよ。この度、息子が結婚致しまして、その庭園に息子の為に家を建てたいと計画をたてております。亡き夫は許してくれますでしょうか??」
と笑顔で、けれど真剣に聞かれます。


「お庭の事ですか?」


「はい。夫は最後まで庭を眺めて楽しんでおりましたし、夫と共に愛情を注いで下さった庭師さん達にも申し訳ありませんし。」

全ての人に思いを寄せる奥様のお気持ちを察することが出来ましたので、早速亡きご主人に話しかけてみました。

つづく

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