家族を見守る犬

「まだ若いけれど、気付いたら孫がいました。」
と笑顔で話して下さるAさんと、家の愛犬とのお話です。

彼女の孫たち、生後間もない赤ちゃんとそのお兄ちゃんが実家に遊びにくると、愛犬がお迎えに飛んできます。飼い犬のワンちゃんにとって、生まれたての時から遊びにやってくる彼らは可愛いい孫か、後輩です。
ある時、お孫ちゃんたちのご相談をしている時にワンちゃんの話になりました。

白河「ワンちゃんはお孫ちゃんたちが風邪をひいたり具合が悪かったり愚図ったりしたら、とても心配してそばから離れないでしょう??」
Kさん「えっ?あれって心配しているのですか?」

白河「そうですよ。『大丈夫?安心してね、守ってあげるよ。』とあやしているのですよ。」
Kさん「ああ、そういえば思い当たることあります、あります!!」

それからしばらくして、
Kさん「先生、やっぱりすごいですね。ワンちゃんって。」
以下は彼女が話して下さった内容です。

Kさん「先日、うちの娘が二人の孫たちを連れて来たら、またワンちゃんが飛んで行ってしまいした。
そしてね、「いらっしゃい!!いらっしゃい!!」と一人ずつ孫たちの臭いを嗅いで、とても喜んでお迎えしていたんです。
そのうち、はしゃいで暴れている孫たちを娘が大きな声で叱り始めました。
「あんたたち何しているの?いい加減にしなさい!!早く片付けなさいと言ったのに分からんの!?」

その声を聴くや否や、猛ダッシュでうちのワンちゃんが二人と母親の間に入り、母親にワンワンと吠えているのです。
娘は「何よ、あんたまで!!ワンワンうるさい!」と。

(ああ、本当だ。)

ワンちゃんがあの子らを守って吠えていると分かりましたので、娘にこう教えてあげました。

「あのね、ワンちゃんはね、『ママっ、この子らを怒ったらいけないよ。楽しく遊んでいるんだから。叱らないでさあ、ちゃんと教えてあげて』って言っているんじゃないの?」

すると娘はワンちゃんに向かって

『わかった、わかった。叱らないよ。そうだね、ありがとうね。一緒に片付けようね』と言いました。

するとどうでしょう。

ワンちゃんは吠えるのを止めて、自分の居場所に戻って静かに見ているんです。
もうびっくりしました。

今までは、声に驚いてワンワン吠えたり、焼きもちを焼いたりしているのかしらと思っていたのですが、子供達を見守っていたのですね。

やたらに吠えていたのは「危ない」とか、「泣かないで」と言っていたのだと気づきました。

孫たちはみんなに育ててもらっています。
そしてわたしも娘育てと孫育て、そして自分育てと、とても良い勉強をさせてもらっています。

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全てのものから私たちは学べます。  
周りはみな師ですね。  

おわり

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