セッション中に、よく質問されることが有ります。
「家にあると運勢などが下がるものってあるのですか??」
仕事柄、いろいろな方の自宅や会社・事務所などに行く機会があります。
新幹線で向かったある会社では社長室の後ろの壁に、立派な絵が飾ってありました。
「この絵はどうされたのですか??どなたかからの頂き物ですか?」
「ああ、これは勢いのある赤い鯛の絵が「めでたい」と「繁栄」を意味するということで私(社長)が一目ぼれして購入したものです。あはは。」
成る程・・その大きく立派な鯛は大きく跳ね、水しぶきをあげています。水中から飛出し勢いを象徴しているかの様です。
水を浴びた鯛は美しく輝き、見る人の目を奪いそうになります。しかし、私にはこの絵を描いた人の心の状態が見えてきます。
これは、生活に困窮された人が「売れますように」と縁起を担いだつもりで描いた絵のようです。
なんと、その鯛はお腹を上に尾を丸めて大きく宙に跳ねています。
以前、魚について読んだ本で、鯛がお腹を上にするときには、つり上げられた時に急激な水圧の低下により、お腹が膨らみそのまま死んでしまうと、読んだことがあります。
登竜門を意味する「鯉の滝登りの絵」も、激流の滝を勢いよく昇る姿です。しかし、鯉がお腹を見せる瞬間は、滝の流れに負けて落ちる時です。
お腹を見せている鯛は繁栄どころか、その逆を意味しているのです。
その事を説明すると、「もしかして思い当る節があります。」そう言いながら社長はこの絵を処分した方が良いか聞かれました。
「ご自分で購入されたものですし、どうするかは自分で決められたら良いと思います。
この絵には、描いた方のその時の思いが入っています。あなたが心惹かれるのは、同じような心理があったからです。この絵から出る困窮状況という波動が、会社にも少しずつ影響を与えています。」
「ああ、もう分かりました。私、会社を繁栄させたいので下ろします。
例えばこの絵を欲しいという方がいらしたら・・誰かに差し上げるとかも止めた方が良いですか?」
社長は、せっかく会社の繁栄の為にと奮発して、買われた絵にまだ未練があるのか、どなたかに喜んでもらえるかも・・・思われているようです。
提案してみました。
「それでは、選択してください。
1、そのまま会社に飾って様子をみる、
2、絵を外して暫く会社の業績の推移を観察してみる。」
「そうすると、どうなるのでしょうか??」
「それを選んでいただこうと思って提案しています。」
間髪いれずに、ふと目に入った額縁について
「それにしてもこの額縁は、素敵ですね。これには絵の作者さんの気持ちは全く入っていません。大概、選んだ方の意識が額縁には入るのですが、絵と同じような波動は全く感じられません。」
すると社長さん、やや小さな声で「それは・・この額縁を選んだのは私だからです。実は絵と額縁は別々のところで買い求めましたから・・・。」
「成る程。分かりました。結果が楽しみになりました。」
驚いた様子で
「そんなに、影響するものなのですか??それでは、どんな絵を飾れば効果は早いのでしょうか??」
やっと、真剣に聞こうという体制に入りました。
そこで、社長の「人生の“目的”」は何かを聞きます。
「人生の“目標”」だけでは絵に描いた餅で終わる可能性が大だからです。
つづく