姿は無いが、声の主は?(1)

この時期になると、思い出すことがあります。

思い出しながら、日記風に書いてみます。

年末、忙しくしていたある年の12月27日。

ゆっくりとお風呂に入っていた時のこと。

声「まあ、いつこちゃま、あなたの髪はサラサラしていいわねえ。」

白河「え?今のは何?・・空耳??」

声 「いっちゃまったら分からないの??」

白河「だれ?いや、私完全に頭おかしい。幻聴?」

声 「さあ、私は誰でしょう・・か?」

ああ、駄目だ。重症だ!!声だけでなく両目の感覚“目隠しされてる手”も感じる。

狂った??・・どこから聞こえてくるの?頭上?頭の中??なんだろう、この感覚は。 

あ、母だ。

私が物心ついたときから、髪を撫でては誉めてくれていた。

そこで心の中で「もしかしてお母さん?」と呟く。

声「あらら、やっと分かったの?お母さんはね、あなたたち兄姉のことが心配で、こうして様子を見に来たのよ。」

白河「ええっ??お母さんは3か月前に亡くなって、もう肉体も無いよ。死んだのよ。」

亡き母「あら、そうだったの?どうりで、体が楽なのね。お母さんはね、あなた達のことが心配でひとりひとり回っているの。」

その日の記憶は曖昧ですが、家族にはこう話したようだ。

「お風呂に入っていたら、頭がパカっと開いて色々なことが分かるようになった。閉じていたものが、時を経てパカッと開いた」と。

いまだに、家族は昨日のことのように覚えているとのこと。

それ以降の私の人生はすっかり変わり、見たことも聞いたこともない世界を、まるでスクリーンを通しているかのように体験してきている。

『見える聞こえるの能力』を持った人は、それまで育った環境や知り合いにはいなかったので、自分に何が起きつつあるのか皆目、見当もつかず。

不安がっている私を見た親戚のみっちゃんが「そういえばね・・」と話してくれた。

つづく

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